1回目のピアノ合わせの様子

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番 1回目のピアノ合わせ

年明け以降、重点的に練習してきたラフマニノフ 協奏曲第2番ですが、いよいよ独奏者の實川 風さんをお迎えしてのピアノ合わせがやってきました。たくさんの賛助の方にもご参加いただき、和やかな雰囲気の中で始まりました。

1回目のピアノ合わせの様子
1回目のピアノ合わせの様子

まずは第1楽章から第3楽章までを全て通し、そこから第3楽章、第1楽章、第2楽章の順で、特に確認したい箇所を押さえながら返していったという練習の流れとなりました。独奏者との初めての合わせというのはとかく緊張しがちになるものなのですが、通しはちゃんと通りましたし、これまでの練習の甲斐があったのか、初回にしては結構イケていたのではないかと思います。

練習の中で興味深かったのは、まずは第1楽章の10番(Alla marcia)。ここは9番での情熱的な旋律を引き継いで第1主題が再現するところです。作曲された時期はまだ二月革命の前でしたが、革命を経験したラフマニノフらしく、あたかもソ連軍の軍隊の行進のような重苦しさを持って欲しいとのこと。確かにその方がよりこの曲の重厚感、出ますね。

次にポイントとなったのは第2楽章。ラフマニノフは交響曲第1番の酷評を受けての深い神経衰弱と戦いながら、この作品を作曲しているわけですが、その中でとある女性と出会う機会を得ています。まぁこれが実は不倫だったりするわけですが。その恋心がこの楽章には随所に仕込まれているというのです。17番以降ではフルートやクラリネットが美しい旋律を奏でつつ、ピアノは3連譜の素敵なアルペジオを奏でているのですが、実はこれが微妙に噛み合っていないわけで。幸せなんだけれどもどこかに恋心が成就されない物悲しさを同時に秘めていて、その微妙な噛み合わなさを大事にして演奏してもらいたい、というのが一色先生のリクエストです。

實川さんのピアノは流麗さと緻密さを兼ね合わせながらも、常にオケとの調和を大事にしてくださっていて、正直とても弾きやすかったです。きっと、ジェントルで誠実なお人柄が練習の中でも反映されていたのだと思います。最初は両者の探り合いになるのかなと思っていたのですが、そういう不安は一瞬で払拭されました。それでいて主張される部分はポイントをしっかり押さえて主張をされているという印象を受けました。

あるメンバーは、實川さんが15歳の時に弾かれた同じ曲を聴いたことがあるそうですが、その頃と比べると重みが加わって重厚さを増していたと言っていました。うん、確かに重み、感じました。

第1回目としてはとても楽しい練習でしたし、弾いていて充実感を感じたメンバーは多かったのではないでしょうか。これは良い幸先になったぞ! という手応えを感じました。今後も何回かのピアノ合わせの機会がありますが、さらに充実させていきたいですね。