月別アーカイブ: 2017年6月

第21回定期演奏会開演直前

第21回定期演奏会の御礼

まず最初に、第21回定期演奏会にご来場いただいた皆様に、心から御礼申し上げます。

演奏会を開催するにあたり、各方面で多大なご尽力をいただいた関係者の皆様、ロマン派を中心としたご経験を武器に、最後の最後まで私たちを牽引してきてくださった一色先生、演奏面で力強いサポートしてくださった賛助の皆様にも、厚く御礼を申し上げます。

第21回定期演奏会開演直前
第21回定期演奏会開演直前

前回の定期演奏会が記念的な意味合いを含めて大曲を演奏したということもあり、今回は比較的小ぶりな作品を取り上げさせていただきました。中でもシューマンの交響曲第1番はアマチュアオーケストラの中でも最近取り上げるところが増えてきつつある程度で、どちらかというと”シブい”部類に入ります。

ただ、曲の中にはロマン派のエッセンスを多分に取り入れつつ、ウィーンの華やかな雰囲気が垣間見られたり、一方で一部にワーグナーやブルックナーを連想させるようなピースが隠されていたり、ブラームスが目指そうとしていたものの原点となり得る要素が含まれていたりと、実は「噛めば噛むほど味が出る」曲だったりします。

演奏会というのは一期一会なので、なかなか最初からそういったバックグタウンドを垣間見させてくれないのがまた、この曲の難しいところなのですが、その片鱗だけでも感じ取っていただけたのであれば幸いです。

中曲で取り上げた「カルメン」は、もう何もいうことはあるまいという名曲、且つ知名度ですが、フルートの華やかなソロやクラリネットとの掛け合い、夜想曲でのコンサートマスター渾身のソロはいかがだったでしょうか? 有名で耳ざわりが良いだけに、様々な場面で登場するソロ楽器の見せ場を楽しんでいただけ他のであれば、大変ありがたく思います。

これは私事なのですが、大学オケの先輩が送ってくださった言葉を忘れることができません。

“オーケストラっていうのはひとりではできないんだよ。みんなでやるからオーケストラなんだよ”

もう20年も前の話なので、一言一言の詳細までは記憶しきれていないのですが、これだけの年数が経過したにもかかわらず、アウトラインだけでも記憶しているということは、それだけ突き刺さる言葉だったんだと思っています。

市民オーケストラのあり方というのは千差万別ではありますが、最終的にはこの言葉の中に凝縮されてくるのだと思います。そしてそれが、演奏会という場で華ひらく、お客様にも楽しんでもらえて、自分たちも表現の場を持つことによってお互いに心が豊かになっていく、そういう場を、引き続き、今後の活動の中で見出していきたいと思います。

今後とも、ニュークレモナフィルハーモニーオーケストラを、よろしくお願いいたします。

一色先生がレシピを振りまいているところ

本番前最後の練習

早いもので、第21回定期演奏会も来週に迫ってきました。最後の練習です。

全ての曲を一通り通したんですが、ほぼほぼ通りました、ってことでいいのかな? しかしシューマンは難しいですね。何か掴み取れるようで、なかなか掴めないももどかしさというか、そんな感じの気持ちがします。

一色先生がレシピを振りまいているところ
一色先生がレシピを振りまいているところ

ただその中でも中の人が印象的だったのは、第3楽章のMolto vivaceの2番目の繰り返しの部分。これまでは割と音の粒をはっきりと出すように弾いていたのですが、一色先生からは突如柔らかめに弾くようにという指示が。なのであまり粒を立てずに音の長さ重視で弾くように変えてみたんですが、そうしたら景色が随分変わって見えるようになりました。なんというか、ウィーンの景色が目の前にふわっと広がったというか。

なかなか掴めない輪郭というのは、実はこういった何気ないパッセージやリズムといったパーツで構成されていて、一色先生は景色が見えるように一生懸命レシピを伝えてくれているのかもしれないと思いました。団員同士でもそれは同じで、他の人の音を聞いて、自分のアプローチを正しい方向に合わせて行くことで、それまでなんだかよくわからなかったものがわかるようになる、そういうものなのかもしれません。

当たり前と言えば当たり前かもしれませんけどね。今更気付くなと。

でもまぁ、本番がモヤモヤのままよりも、景色が少しでも見える本番の方が楽しいですから。

一色先生のこれまでのご指導を信じて、いざ本番へ!